こんにちは、ジュンCAMP
(Follow @Jun_CAMP_blog)です。
今回は10/27に特設サイトが公開されたスノーピークの薪ストーブとテントのセット「リゲルpro」について書いていこうと思います。
金額が148.5万円というとんでも価格なのもありますが、その総重量も140kgという(汗)
まず思ったのは
「一体どのようなユーザー、シチュエーションを想定して開発したのか?」
という疑問が一番でした。
そして
「スノーピークほんと大丈夫か?」
という何か不安めいたものを感じました。
※今回の記事はスノーピークを批判するものではありません。
リゲル Pro. ストーブプラス
(2023年11月25日(土)発売予定)
[リゲルPro. + TCフルフライシート + リゲルストーブ + 一酸化炭素チェッカー]
¥1,485,000(税込)
まず今回発表されたものは二つ、テントと薪ストーブのセットとテントのみ単体発売です。
薪ストーブ単体販売はしないようです。
スノーピーク製の一酸化炭素チェッカーは欲しい!できれば1万円前後で単体販売希望!
購入するにあたって、このリゲルセットを販売する店舗が限られるのと(講習を受けたスタッフしか販売できないそうです)、購入者も講習を受けないといけないようです。
リゲル Pro.
(2023年11月25日(土)発売予定)
¥605,000(税込)
こちらがリゲル単体です。
デザインはゼッカに似てますね。
こちらはTCのフライシートは付属しません。
Rigel Pro. Stove Plus(リゲルPro.ストーブプラス) 基本情報
Rigel Pro. Stove Plus(リゲルPro.ストーブプラス) セット内容
■シェルター
シェルター本体、TCフルフライシート、リッジポール×2、Aフレーム①×2、Aフレーム②×4、Cフレーム×2、テントフレーム×2、インナーリッジポール×2、アップライトポール×2、シールドルーフ、インナールーム、インナーマット、グランドシート、自在付ロープ(3m×10、3.5m×4、二又用7m×2)、フライシートキャリーバッグ、フレームキャリーバッグ、TCフルフライシートキャリーバッグ、マットシートキャリーバッグ、ペグケース
ちょっ、ポール何本あるのこれ?アプライトボールを除くと14本!?
■リゲルストーブ
ストーブ本体、ストーブベーススタンド、ストーブブリッジA×2/B×2、テーブルトップ×4、ハンドル×2、灰かき、窓ガラス(大)x2、窓ガラス(小)×2、煙突セット、煙突固定ベルト×4、遮熱シート、ストーブ収納ケース、ストーブベースフレーム収納ケース、テーブルトップ収納ケース、煙突収納ケース
■一酸化炭素チェッカー
一酸化炭素チェッカー本体×2、ハンギングベルト×2、単四型アルカリ乾電池×4
Rigel Pro. Stove Plus(リゲルPro.ストーブプラス) 材質
■シェルター
【本体】75Dシリコンポリエステルリップストップ、遮光ピグメントPUコーティング耐水圧1,500mmミニマム
【シールドルーフ】75Dシリコンポリエステルリップストップ、遮光ピグメントPUコーティング耐水圧1,500mmミニマム
【フレーム】A6061
【TCフルフライシート】ポリエステルコットン混紡生地(ポリエステル約65%、コットン約35%)、
【インナールーム】20Dポリエステルミニリップストップ(ウォール)40Dナイロンリップストップ、PUコーティング耐水圧1,500mmミニマム(ボトム)
【インナーマット】68DポリエステルタフタPUコーティング(表生地)、PVC(裏生地)、ポリエチレン(中芯)
【グランドシート】210DポリエステルオックスPUコーティング耐水圧2,000mm
■リゲルストーブ
【ストーブ本体】ステンレス
【ストーブベーススタンド】ステンレス
【ストーブブリッジ】ステンレス
【テーブルトップ】ステンレス
【ハンドル】ステンレス
【灰かき】ステンレス
【窓ガラス】耐熱ガラス
【煙突】ステンレス
【煙突固定ベルト】ナイロン、綿、ステンレス
【遮熱シート】ポリエステル(シリコーンコーティング)
【ストーブ収納ケース】PVC、ポリエチレン
【ストーブベースフレーム収納ケース】PVC、ポリエチレン
【テーブルトップ収納ケース】PVC、ポリエチレン
【煙突収納ケース】PVC、ポリエチレン
Rigel Pro. Stove Plus(リゲルPro.ストーブプラス) 収納ケースサイズ
ランドロックより少し大きいって感じですね。横幅がだいぶ大きいかな?
※ランドロック:本体75cm×33cm×36cm、フレームケース72cm×17cm×22cm
■シェルター
【シェルター本体収納ケース】88×34×39(h)cm
【フレーム収納ケース】75×19×24(h)cm
【マット・シート収納ケース】83×68×9(h)cm
【TCフルフライシート収納ケース】77×26×30(h)cm
■リゲルストーブ
【ストーブ収納ケース】72×47×64(h)cm
【ストーブベース収納ケース】92×32×17(h)cm
【テーブルトップ収納ケース】122×33×13(h)cm
【煙突収納ケース】148×50×20(h)cm
【一酸化炭素チェッカー(一つあたり)】Φ82×60(h)mm
Rigel Pro. Stove Plus(リゲルPro.ストーブプラス) 重量
■シェルター(合計48.8kg)
【シェルター本体・フレーム一式】30kg
【マットシートセット】5.4kg
【TCフルフライシート】13.4kg
■リゲルストーブ(合計90.5kg)
【ストーブ本体(収納ケースを含む)】42kg
【ストーブベース(収納ケースを含む)】19kg
【テーブルトップ一式(収納ケースを含む)】19kg
【煙突(収納ケースを含む)】10.5kg
合計139.3kg
スノーピークに対するの筆者の立ち位置
まず最初にぼくはスノーピークのアンチではありません(笑)
キャンプ当初スノーピークのギアから入りましたし、現時点で持っているキャンプギアの半分はスノーピーク製品です。最近では仲の良いスノーピークスタッフさんも増えてきていますし、スノーピークユーザーさんとも仲が良いです。YouTubeでは上位の再生数の動画のうち半分はスノーピーク関連です。
あと会員ランクは一応ブラック会員です(汗)
ただ当初ほどの熱意がないのは間違いないでしょう。なんでもかんでもスノーピーク製品で揃えたいという熱意はもうありません。
それは2年前の会員騒動でかなり熱が冷めてしまったのが大きいと思います。それまでは会員ランクアップまであといくらと計算していましたから(笑)
それでもいまだにスノーピーク製品は全てチェックしていますし、今年もいくつか購入しています。
やっぱり良いものは良いですから。
またアフターサービスが神対応なのも、スノーピークならではと思います。
なので程よい距離感で付き合っているという感じです。
次々と湧き出る5つの疑問
さて前置きが長くなってしまったので、ここからが本題です。
どのようなユーザーを想定して開発したのか?
図を見ていると片側インナーテントで大人4人、インナーが別販売になった場合両側に取り付けたら最大8人寝ることが可能なようです。
まだインナーが別売り販売の予定がないので、とりあえずファミリー4人(父、母、子供×2)もしくは大人4人の宴会幕でしょうか?
シールドルーフやマットが付属って書いてますが、150万だして別販売だったらもう。。。お察し。
そうすると、最低限その人数分のシュラフ、マットやコット、チェア、テーブル(リゲルproの場合はなくてもいいかもしれませんが)人数分の着替え、食器、クーラーボックスなどがさらに必要となります。
さて、そうなるとさらなる疑問が湧いてきます。
この人数が乗って、最低限の荷物を乗せて、さらにこのリゲルproを乗せれる車って日本にあるのでしょうか?
ハイエース?アルファード?
それでもかなりきついんじゃないですか?
おそらく一般車ではまず無理なのではないでしょうか?
どのようなシチュエーションを想定しているのか?
続いてシチュエーションです。
このサイズ(本体サイズ7m×4.5m)では区画サイトに張るのはなかなか厳しい思います。
(ガイロープの分も出てくるので)
さらに言うと、この人数と荷物を乗せた車は区画には入らないんじゃないかなぁ。
つまり極力フリーサイトというしばりがでてきます。
どうしても区画サイトで!となると2ファミリーサイトなど最低でも15m×15mは欲しいところなので、今度はキャンプ場のしばりが出てきます。
150万、140kgという開発結果に中止は考えなかったのか?
ここまで書けばお分かりだと思いますが、一体だれが買うの?ってなりませんか?
もし自分の会社の開発スタッフがこれを提案してきたら
「一体だれが買うのこれ?」
ってまず第一声でますよね。
失われた30年という、日本は一切成長することがなくどんどん下がっていく所得と、どんどん上がっていく物価上昇の中で、一体だれが150万もかけて薪ストーブキャンプを楽しむのでしょうか?
実際にテントに薪ストーブをインストールして楽む場合150万円もかかりませんし、150万もかけるのに日本で薪ストーブを楽しめる期間はほんの3-4か月程度です。
スノーピークと世間の金銭感覚があまりに乖離しているようにしか見えません。
何故このようなプロモーション映像なのか?
最初は突如煙突だけの画像が出て、その次にガラス越しの炎の映像が流れました。
これはついにスノーピークが薪ストーブ出すんだ!ってワクワクしたものです。
まぁ期待は見事に裏切られるのですが・・・。
つまり、一般ユーザーが少し頑張ればついに薪ストーブデビュー!って思える個人向けのプロモーションの仕方です。
この150万のテントセットが個人ではなくキャンプ場のグランピング施設など法人向けの販売だったのなら納得だったのですが。
「金額も総重量も、個人で買えねーじゃねーか!(笑)」という反感を生む結果になるのです・・・。
確かに薪ストーブは石油ストーブとは比にならないくらい気を使います。
セットで10~20万円なんてことは絶対ないと思っていました。
だれでも簡単に手に入る金額だったら、事故が発生した場合大きな責任問題になるからです。
実際に薪ストーブの火災事故や一酸化炭素中毒事故は後を絶えません。
なのでぼくは専用テントが30-40万、薪ストーブは20-30万でトータル50万は越えてくるかなぁって予想していました。まさか100万は越えないだろうと。
また解禁されたこちらの映像ですが。。。
140kgのテントとストーブセットをこの雪山へどのように搬入したのでしょうか?
この映像には全くリアリティがないんです。
ヘリを使いかなりの人数で搬入したのでしょうか?
ユーザーの反感は想定できなかったのか?
今回このようなツイートをしました。
これが結果的に6万インプレッションを超えることになるのですが、寄せられる声は全てスノーピークに対する批判的なコメントばかりでスノーピークに対して肯定的な意見はひとつもありませんでした。
なによりも多いのは
「やっぱり庶民なんて見てないんだね」
という失笑のような声が大多数でした。
正直、この価格にはぼくも同じことを思いました。
150万円という価格はスノーピークとユーザーの金銭感覚のズレがあるからです。
確かに話題性だけは抜群ですが、150万のテント薪ストーブセットを出すことによって、なにかスノーピークにプラスはあるのでしょうか?イメージが悪くなっただけな気がしてなりません。
15万円のテントを10個売るより、150万のテントを1個売った方がいい?
これらの疑問から導き出されるひとつの結論
このリゲルproですが、開発段階からコンセプトが
「ユーザーに薪ストーブを安全に楽しんでもらう」ではなく
「100万を超えるテントを世に出す」
が至上命題だったのではないでしょうか?
100万を超えるためにはまずテントのサイズアップが必須になります。
人数が2-3人想定では100万は超えませんし、それで超えたら金額の説得力がなくなるからです。
できるだけ大型テントにすれば、テント内を暖めるにはそれだけ大型の薪ストーブが必要になりますから。
(薪ストーブに関しては開発段階でどのタイミングから入ってきたのかはわかりませんが。薪ストーブありきで進めていたのでしょうか?)
結果、見事に150万近いテントと薪ストーブのセットが誕生することになるですが。
スノーピークさん、ユーザーにキャンプを楽しんでもらうことからだいぶズレていませんか?
あとがき
今回はスノーピークを批判するために記事を書いたわけではありません。
キャンプを楽しむ、野遊びを主体としたスノーピークの販売路線がどんどん脱線しているように見えて、とても心配になったので記事を書くことにしました。
テント単体でも60万円、ぼくが思うのはユーザーに60万も出させるのであればそのテントは「区画サイトでは張れない、ひとりでは設営できない」なんてことはあってはいけないと思っています。
だったらランドロック(20万)で充分ですから。
それかランドロックTCを30-40万で出せばいいのでは?OGAWAのアポロンTCを見習って欲しいです。
リゲル単体とランドロックで差額40万あるのにランドロックにできて、60万のテントにできないなんて本末転倒じゃないですか?
と結果的にけっこうな毒を吐かせて頂きました(笑)
がんばれ!スノーピーク!(フォローになってねー)
今回は久しく記事らしい記事を書いていなかったので、書いていたらあっという間に長文になってしまいました(笑)
最近Googleのコアアプデに被弾してPVが半分以下にガクっと減って少しブログに対する熱意が下がっていました(汗)
まぁそういうこともあるさぁ~。。。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
それでは良いキャンプを!
おしまい!
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